インド|アグラ|白亜の霊廟「タージ・マハル」

2019年1月13日

 世界中の人たちの憧れの的「タージ・マハル」。何でもあり大国のインドにありながら、何でもありのインド人に「タージ・マハルを見なければインドに来た意味がない」と言わしめる世界一美しい白亜の霊廟です。

国全体で美しい「白」を守る世界遺産

 タージマハルの周囲500mは、空気の汚染を防ぐために、工場建設や自動車乗り入れが禁止されています。空気の汚れにより自動車等の乗り入れも禁止されています。空気汚染によりタージ・マハルの白大理石が着色し、脆くなるのを防ぐ目的があるんだそうです。それだけ努力しても、やはりゆっくりと白大理石は着色し黄ばんでくるらしく、定期的に大規模改装、脱色作業が行われます。

2019年1月1日、タージマハル廟の改装工事は終了してました

 ネット上では、盛んにタージ・マハルの改装工事の情報が出ていました。せっかく見に行っても、ドームに足場が組み上げられているなど、残念な情報がありました。

 ただ!2019年1月1日現在、タージ・マハル廟本体の改装工事は完全に終了をしていました!(ガイドさん曰く、廟自体の改装工事は終了し、周囲施設の一部改装が残っているだけとの事でした!)また次、いつ、脱色作業、改装工事が行わるかは知りませんが、丁度いまは、改装が終わった直後で、最も美しい、最も白いタージマハル廟を見ることができましたよ!

電気自動車に乗って入口に向かいます

 タージ・マハル廟の周囲500mは自動車の乗り入れが禁止なので、途中から電気自動車に乗り換えて向かいます。電気自動車は満席になると出発なので、タイミングが悪いとなかなか動かないんだそうですよ。電気自動車で移動する道中は、たくさんのお土産屋さんがズラリと並んでいました。

国の宝はインド軍によって警備・管理されています

チケット売り場では、軍人さんが銃を持って警備をしていました。なぜならタージ・マハルはインド軍が管理しているから!入場口の奥には、インド軍の宿舎がズラッと並んでいます。

さすがインドが世界に誇る宝物「タージ・マハル」。大気汚染防止の努力をしていたり、軍隊で本気の警備をするなど、守られているんですね。

典型的なムガル建築の大楼門

入場口から入りしばらく歩いていると、巨大な大楼門(Great Gate)が見えてきます。楼門のドームを割った断面のように見える部分はイーワーンと呼ばれるんだそうです。

イーワーンや幾何学的な模様のほかに、柱で支えた小さなドームを複数持つこの楼門は、インド文化にイスラム文化が混ざり合ったムガル建築(インド・イスラム建築)の特徴を全部持ってる感じがします。

大楼門を抜けると真っ白なタージ・マハルが見えてきます

大楼門の通路を抜けると、ついに夢にまで見たタージマハルが見えてきます。写真ではなかなか伝わりにくい大きさで、周りの公園も広いので、写真だと小さく見えてしまいますが、本当に大きい・・・

 タージ・マハルの前に広がる庭園は、真ん中に綺麗な水が流れる水路が通った左右対称の庭園。よく見るとタージ・マハルの左右には、巨大なモスクと迎賓館が、これまた対称になってます。

改装工事終了直後だからなのかな。もう真っ白で本当に美しい・・・・・・・・。

庭園も廟も左右対称

タージマハルを囲む4本のミナレット。完全にこれも対称になっているんですが、地震等で倒れた時に本廟に被害が出ないように僅かに外向きに傾けてあるそうです。

みんな中心に立って、写真撮影をしたがってて、ベストポジションの取り合いです。

世界一美しいお墓

タージ・マハルは、ぱっと見るとイスラム教寺院のような佇まいですが、ムガル帝国の王妃様のお墓なんです。

 ムガル帝国5代皇帝シャー・ジャハ-ンは、妃ムムターズ・マハルが亡くなり悲しみにくれ、アグラのちに白大理石の巨大な廟を建てました。更にシャー・ジャハーンは自身の為に、黒大理石の廟を建てようとしたんですが、財政破たんを心配した息子アウラングゼーブに拘束、帝位をうばわれ失脚しました。

大理石象嵌細工の最高傑作

 遠方から眺めると巨大で真っ白な建築物ですが、近づいてくるとその表面に施された細やかな美しい細工が見えてきます。大理石の表面に、宝石や石を見事にはめ込んでいく大理石象嵌細工の最高傑作とも言われています。

 タージ・マハルがアグラの地に建設された理由は、白大理石がアグラ周辺で採掘されていた事は当然として、大量に必要な象嵌細工職人さんがアグラにたくさんいたからなんだそうです。

インドはヒンドゥー教との比率が圧倒的に高い国ですが、この時のムガル帝国はイスラム王朝。なので、タージ・マハルの左側には巨大なモスクがあります。

 そしてモスクの反対側には、まったく同じ形の迎賓館があります。霊廟なのに、モスクと迎賓館がついているなんて、すごい規模ですよね。

靴カバーをつけたら、廟の中も見学することができます。ただし写真撮影は禁止なので、廟内の写真はありません。ただ、当然ながら廟の中も複数部屋があって、それらはすべて対象に配置されていて、中心に
王妃ムムターズ・マハルの棺が安置されていて、その横には廟を作ったシャー・ジャハーンの棺も安置されていました。

 シャー・ジャハーンは自分で黒大理石の廟を作るつもりだったんでしょうから、まさか王妃と同じ廟に入れるとは思ってなかったでしょうね。妃と皇帝の棺が、不均一に並んでいますから、唯一この場所だけが対象じゃないかもしれません。

大理石に見事な装飾がなされています

それにしてもどこもかしこも見事な彫刻、装飾がなされています。そのすべてが左右対称・・・。完成までに22年もかかったというのもうなずけます。

宝石、金銀など、様々な石も組み込まれていて、見事な技術をみることができます。 この宝石や石などは、世界中、インド中から1000頭以上の像に乗せられて運び込まれてきたそうです。

サファイアに珊瑚、トルコ石など、様々な宝石が象嵌工芸によって埋め込まれています。

 ガンジス川最大の支流であるヤムナー川は、デリーからこのアグラを通過して流れ、タージマハルもこのヤムナー川河岸に建築されています。黒大理石の廟は、このヤムナー川の対岸に作る予定だったそうです。

 シャー・ジャハーンが晩年に幽閉されたアグラ城も、このヤムナー川の上流1.8km程の場所にあり、幽閉された牢屋から妃が眠るタージ・マハルを眺め続けていたそうです。

このインドとイスラムの文化が混ざり合ったムガル建築の最高傑作タージ・マハル。国を滅ぼしかけるほどの大量の資金を投入して作られた愛妃の霊廟。

ここまで豪華につくられた霊廟は世界でもここしかないのではないでしょうか。

大国インドが世界に誇る世界遺産「タージ・マハル」に魅了されました。