日本|長崎|幕末・明治の近代化の表と裏「旧グラバー邸」

2018年6月5日

幕末と明治の近代化に巨大な影響を与えたグラバー

日本人にとってグラバーと言えば、長崎にある綺麗な洋館「グラバー邸」を作った人というイメージ。実は幕末の時代に表と裏から日本近代化に多大な影響を与えた偉人だということはあまり知られていません。

トーマス・ブレーク・グラバーは、アヘン戦争などで暗躍した在中イギリス企業ジャーティン・マセソン(今も存在する巨大会社)の長崎派遣スタッフとして日本に赴任し、長崎で独立起業し「グラバー商会」を設立。茶の輸出を中心に行ってました。

江戸末期、幕府以外への武器販売が禁止されている中、日本人幕末志士達と深く交流を行っていたグラバー商会は、坂本竜馬の亀山社中と協力しながら銃や大砲、蒸気船などの最新鋭兵器を長州藩や薩摩藩に供給。討幕軍を支援。討幕軍お抱えの武器商人として裏で暗躍。表では薩摩藩とイギリスの同盟、長州藩と薩摩藩の「薩長同盟」成立させる立役者となるなど、表と裏から明治維新を支えていたんです。

また、海外渡航が禁止されていた時代なのに、密かに伊藤博文(日本の初代総理大臣)等をイギリス留学させ、西欧と日本の文化、国力の違いを見せつけて開国の必要性を認識させるなど、のちの明治政府主要人物たちに多大な影響を与えました。

江戸末期から明治時代の頃、日本を心から愛し、日本を一気に西欧諸国に追い付け追い越せと裏から支援していたのがイギリス人の商人トーマス・ブレーク・グラバーだったんですね。

と、歴史の勉強は以上で終了。

グラバー園は長崎市内の洋風歴史的建造物を移築した野外博物館で、旧グラバー邸や、旧リンガー住宅、旧オルト住宅などを見学することができます。明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業の一つとして、長崎の軍艦島(端島)らとともに2015年ユネスコ世界遺産に認定されました。

入場料は大人一人610円でした。

 

グラバー園は、入場したらまずはこの長いエスカレーター(動く歩道?)で上まで登ります。長崎は坂の街。グラバー園も港を見下ろせる山の斜面に作られているので、まずは楽に上ってから、坂を下るように見学できるようになっています。

まず最初に、旧三菱第二ドックハウス。名前の通り、船舶ドックで船を修理している最中に船員さんが宿泊していた施設で、綺麗なベランダがあるコロニアル様式。

建物内は、展示物があったり、映像を用いた説明がありました。

ベランダからは長崎の港、対岸の造船業のドッグが見えます。非常に良い景色ですね。やっぱり長崎と言えば港町。

 

ロバートウォーカーの次男の旧住宅。凄い親日家の方だったそうで、洋風なんですが和の要素が合わさっています。坂道の途中にあっていい雰囲気。坂の街長崎は昔こんな雰囲気だったのでしょうか。

 

続いて旧リンガー住宅です。非常に珍しい石造りの洋風邸宅で、国の重要文化財にも指定されているグラバー園見所の一つ。柱が木じゃなくて石なのがカッコいいですね。この住宅を作ったフレデリック・リンガーは、三菱や三井財閥が長崎でたくさん産出されていた石炭を海外へ輸出する際の海外窓口として活躍。長崎の政治経済に大きな貢献をした方なんだそうです。

そういえば、この「リンガー」って聞き覚え有りませんか?そう。あの有名な長崎チャンポンの人気店「リンガーハット(RingerHut)」は、この大商人リンガーさんの名前にあやかってつけた店名なんだそうです。ハット(Hut)は帽子ではなくて、小さな家と言う意味。「リンガーハット」=「リンガーさんの小さな家」という意味なんだそうです。名前の由来になっていることが分かって、更に親近感が湧いてきました。

 

こちらはリンガーさんのお孫さんのドールハウス(旧オルト住宅に展示)。笠をかぶって草鞋をはいた人形だなんて日本の事が好きだったんだろうなぁと嬉しくなります。

こちらは旧オルト住宅。長崎に現存する西洋邸宅では最大なんだそうで、こちらも重要文化財。目の前には噴水まで有ります。オルトさんはグラバーさんの親友であり有能な商人です。

 

邸宅の最後は、旧グラバー住宅。まさにグラバー園の中心です。幕末、明治の政治舞台の中心の一つ「グラバー邸」です。坂本竜馬たちの幕末の志士たちが、グラバーさんを頼って度々訪れた場所です。

南山手の外国人居留地の最高級の場所に位置した、日本最古の木造西洋建築物で、ユネスコ世界遺産。

 

この開放的なコロニアル様式のベランダが素晴らしい。暑い真夏なんですが、日陰で風通しが良いので涼しく感じます。きっとこのベランダから長崎の港を眺めていたんでしょうね。

 

西洋風な作りなんだけど、屋根は日本の瓦。和洋折衷のお洒落な住宅。こんな平和そうな建物ですが、当時は要塞化されていて、そう簡単には人が近づけないほど厳重で、実は幕府転覆や、兵器売買の密談がなされていたなんていうから驚きです。

密談が行われていた証拠の一つが天井裏の隠し部屋。なんとこの家が建築されて100年近く経過した1960年に発見されたというんですから、その機密性の高さがうかがえます。中は非常に広くて何人も長期に滞在出来るようになっているそうです。坂本竜馬もここに隠れたのかな?

ちなみにそんな歴史の裏舞台のグラバー邸ですが、可愛らしいイベントも。よく見たらハートが・・・。ちなみにグラバー園の中には3か所ハートストーンがあるそうですよ。

 

グラバー園の紹介は以上です。世界遺産でもあり、長崎の港町、その洋館建築物。幕末・明治の景色や情景を考え思うことができますよ!

 



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